観てきたー。
楽しみに楽しみに楽しみにしてた,
魔術師フィリップ・ジャンティの新作。
[世界の涯て Lands End]。
気付いたら来日ツアー決まってて。
あうあう言いながらチケット確保したら
千秋楽なのに前から2列目のど真ん中。
きゃーそんな前の席困るわー!
このカンパニーの公演に関してだけは,
舞台間近の迫力と臨場感とかよりも
ほど良く離れた位置から全体を見渡しながら
観たいんだよなー。
舞台の片隅でも,ふ,と視線を移すと何かが起こっているから。
前過ぎるとどうしても一度に見られる範囲が小さくなってしまって惜しい思いをする。
2000年の[密航者]から観るようになって,今公演で4作目。
あいかわらずの魔法使いっぷり。
舞台の上,そこに存在するモノの生命の有る無しの境目が,どんどん曖昧になって,
そういうことは実はどうもあまり大した事ではないのじゃないかと思わされる感覚が好き。
人形が,人間の様に動き,人間が,人形の様に動く。
どっちにしたって,そう,大差はない,んだろう。
きっと。
羽音をたてて飛ぶ,人の顔を持つ大きな羽虫,すごかったなー。
文楽の人形のような要領で,ダンサー達が操るんだけれど(文楽と違って大人数で)。
見事。
赤いシンプルなワンピースを着た女性と絡むその姿は,完全に生き物になってました。
人形の顔のはずなのにちゃんと表情が変わって見えるのがコワイ。凄い。
ダンサー…というかパフォーマーがみんな,本当に見事としか言えないレベルで
きっちり人形を扱えるのも普通に考えてとんでもないことだと思うんだ。おそろしい。
ゆるゆると現実から剥され,ぺらりと宙を舞いそうな。そんな1時間半でした。
また,日本にいらっしゃるのを楽しみに,本当に楽しみにしてお待ちしております。
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