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スワンレイク2010 マシュー・ボーンのスワンレイクの存在を初めて知ったとき,一瞬ぽかんとして,そのままごくごく自然に「うん。」て頷くような感覚になったのを今でも覚えてる。

「うん。白鳥。あの子たち,女の子だけじゃないよね。男の子もいるよね」

何度かあった来日公演をどうにもうまくキャッチしきれず,今年,漸く生で観れる。
胃をキリキリさせながら最速先行でチケット取った去年の11月から,ずっとずっとこの日を待ってた。


12日ソワレはリチャード・ウィンザー&ドミニク・ノースの可愛い子ちゃんチーム。
執事は元祖王子だったスコット・アンブラー。

王子はサム・アーチャーがどうしても気になっていたんだけど,ドミニクも正統派イメージ通りの王子のビジュアル。
リチャード・ウィンザーは何度見てもいつ見てもどの媒体で見ても好みド真ん中で困る。
ハンサムすぎ。
っていうか,ウィンザー,よく考えたら今回も抱き締められない役回りね(ちなみに初前回の抱き締められない役はこちら

スワンレイクっていうと,どーしても最初のアダム・クーパーのザ・スワン(ザ・ストレンジャー)のイメージが強烈すぎて,“カッコ良いスワンレイク”な印象だけが残りがちなんだけど。

スワン達がこんなに愛しく感じるようになるとは思わなかった。


だって,明らかに可愛くないんだもん。


上半身裸で白塗りだから,ダンスきつくなってくると汗かいてきてカラダてらってら108.gifになってくるし。
いや,おまいら飛べないだろう!てやたらガタイのいい(=ぷにってる)スワンたちいるかと思えば,ちっさ!育ち悪っ!て子達もいるし。

なんか,一周回ってというか一周も二周もぐるぐる回って,気付いたら「ヤダ,可愛い」てなってた。マシュー・ボーン恐るべし。

どんなにカラダてらてら108.gifなって,白塗りハゲてきても決して滲まない額から鼻筋の黒いラインにスワンの矜持を感じました(笑)


でも,群舞で,スワン達の息遣いまで全部聞こえたのはすごかった。
すぅ,と息を吸って,腕を広げて身体を開く振りにあわせて,ハッ,と吐く。
全員の呼吸がぴったり揃っているから,後ろに流れてる音楽よりもずっと耳に残る。
これだけでもあの日キリキリしたワタシの胃の痛みも報われるってもんですよ。
がんばってピットゾーンのセンター取れて良かった…!

ザ・ストレンジャーは挑発的で蠱惑的すぎて,ドキドキしました(笑)
ウィンザー,まじイケメン。
あまりにあんまりで,舞踏会のシーンは終始ニヤニヤしながら「ちょwwwおまwwwまじかwww」て思ってました。
王子をガン見しながら,思わせぶりに灰皿の灰で額に黒いライン引くザ・ストレンジャーの演出はやり過ぎだと思った(褒め言葉)。ずるいよ(褒め言葉)。
ていうかヒドイ(褒め言葉)。


最終盤の第4幕,悪夢から死への,王子のベッドからスワン達が出てくるシーンがお気に入り。

次から次にベッドの上に跳び乗って,一斉に王子と庇うようにいるザ・スワンをぎっと見るスワン達の動きがあまりにも鋭くて,本気で猛禽。
でも,この時のザ・スワン,腹と肩に3本の引っ掻かれたような傷があるんだけど,どう見ても野良猫に襲われたよね的な傷で。野生で生きてくのも大変なんだなーみたいなよくわかんない感慨を覚えたわ。


あとは,劇中劇(バレエだけど)『蛾』を観覧するロイヤルファミリーと従者がいる貴賓席が,敢えて傾いて誂えてあったのが,イギリス人の皮肉をきっちり見せてくれててニヤリとしました。

王子がやらかすナイトクラブの,ファン・ダンサーのおねーちゃんの細すぎる脚と,唇の端にタバコ銜えて「あ"ーくそだりー」ての丸出しな表情に萌えました。
女の子のキャラクターもクセのあるのばっかりで,面白かった。


さあ,ワタシが見れるのはあと1回。
千秋楽なワケだけど。
奇跡のウィンザー&アーチャーペアがくるのか,オリヴィエ&アーチャーか。
ノースが思いの外王子王子してるのが割と好きな感じだったので,今回の可愛い子ちゃんペア再び,でもよいのだけど。
楽しみだなー。

どーでも良いけど,ワタシの一つ前の列(=最前列センター)にいらしたお客さん達が,この前のMikaたんのZeppTokyoにもいらしてたみたいで(iphoneにMikaたんのステージ写真あったのが見えたの。Mikaたん見覚えのあるアンコールでのガーデンスタイルのノースリーブ・スワローテイルだった),何だか苦い笑いが浮かびました。
ええ,ワタシも同類ですよ?
つか,昨日,大阪で観てきましたけど何か?
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2010「罠」再演 昨夜のライブがすっごくすっごく楽しくって。
楽しさをそのまま持ち越して,ぐしっと踏みつける夢をニヤニヤ見てたら寝過ごしました

良い夢だった… すっごい良い夢だったけど…。
起きたら11時って!
コレ一体何の罠?!

猛ダッシュで駆け付けた加藤和樹の[罠]。マチネ。
30分遅刻しましたゴメンナサイ。

前評判は聞いていて。
すんごい楽しみにしてたわけですが。
その期待を裏切らないストーリーの秀逸さ。
もうね,脚本がどうとかキャストがどうとか言う前に,完全に原作の勝利。

そもそもの部分で8割面白くなるのが決定してるから,残りの2割で演出とか役者とかがやらかさなければ概ね成功する感じなんじゃないかな,と。

久しぶりにストーリーに集中できる,良い原作でした。
戯曲の状態で読みたい。
好きすぎる。


で。
主役の加藤和樹の焦げっぷりにびびりました。
すごいねこの人(の,色)。
カフェオレ色くらいまでが肌色の許容範囲なんだけど,缶コーヒー色だよね加藤和樹…。
すみません見てて怖かったです。色が。

翻訳劇で欧州が舞台ってことも考えると,ワタシ的にはしろーい感じの人がしっくりくるかなとか思うんですが。

でもまぁ追いつめられて憔悴してブランケットほっかむりしちゃうダニエルのよわよわぶりは踏みつけたいくらい可愛かったのでまあ良かったと思います(苦笑)


戯曲書いたロベール・トマ,あの映画[8人の女]の原作書いた人って知って死ぬほど納得。
そりゃー好きだよねーそうだよねーっていう(苦笑)
これは夏に橋本さとし主演でやる[W]も観に行くべきなんだろうなぁ。
[天才脚本家]以来久しぶりにときめきますね。
帝銀事件の頃フライヤーそれってちょっとどーよ,な時期にまだチケットが(しかも割といい位置)売れ残ってたのでさらりと購入。

笹塚ファクトリー,良い感じに芝居小屋でした。
スペースゼロをぎゅぎゅーっと小さくした感じか。
段差が発生する7列目以降が見やすい感じ。というか見やすかったです>7列目

ただ,座席に使われてたパイプ椅子の座面が激しくへたれてて腰が痛くて仕方がなかったです…
パイプ椅子,替えた方が良いですよ。。。


タイトルからして内容がイメージできそうな感じですが,思った以上にイメージ通りでビビリました。

んで,それどこの劇団M.O.Pって思ったのはナイショ。


武内由紀子さん,好演してました。

アネゴ肌な娼婦の感じが良く出てた。THE 昭和,て感じっぽくて。
名前,なんか見覚えあるなーと思ったら『ホセ中村とギャッフンボーイズ ※都合によりホセ中村は出演いたしません』で観てたみたい。
2度目まして,でした。


兼崎健太郎くん,一生懸命さは伝わった(笑)。

そもそも役柄が難しすぎるよ。しょーがない。
アカゆーか,ガチ革マルだもん。
アナキズムですよ,バクーニンですよ!

新歓飲みで「えすはさー,どっち?(右か左かという意味で)」って先輩から素で聞かれたり,最寄り駅のロータリーでメット被った明らかにそれ系の人たちが街宣車みたいなのでわーわー演説打ってたり,サークル部室の向かいにあった学生運動グループの根城になってたラウンジが夏休みにあさま山荘みたいに鉄球で取り壊されたりしてた大学に通ってた身としては多少は馴染みはあるけどさ,フツーのイマドキのワカモノには厳しいよねー,主義思想系って。とか思いながら観てました。

なんだかワケ有り事情有り思うトコ有りでの亡八稼業,な役だったけど,その辺全く語られないからイマイチ感情移入できなかった感は否めない。

あと,もちっと修行を積んで「内に秘めたなにか」を醸し出せる役者さんになってくれると嬉しいなぁ,と。
佇まいは良い感じだったので。


キャスト一覧見たときに「この人絶対亡八じゃん!」と思って疑わなかった唐橋さんが亡八じゃなかったと分かった瞬間の衝撃といったら!(笑)

ま,悪徳ポリ公でしたが。
実は相当細いのか,それっぽく見せるために用意した衣装が敢えての大きめだったのか,スーツの中でカラダがえらい勢いでかぱかぱ泳いでたので胡散臭さ倍増。

基本DV人格障害系の役だったので,猫撫で声がそれはそれは穏やかで優しくねちっこく,いい感じでイヤーな人になってました。


娼婦役の女の子さんたちはキムラ緑子さんの出演作とか観るといいと思うよ。うん。


演出家さんの演出が肌に合わずちょっとむーと思ったり,脚本の切り方も随分不親切な(=実力めっちゃあるキャスト陣で演ると素晴らしく良い余韻を残せるけどそうでない場合には非常に宙ぶらりんな不完全燃焼ENDになる)感じだったけど,それなりに楽しめたと思いまーす。


とりあえず思ったのは,兼崎くん,もうちょっと良い役者に育ったら,スズカツが演出した『胎内』の花岡役(伊達暁)とかで見てみたいなーと。
スズカツ演出の『欲望という名の電車』(勿論ブランチは篠井さんで!)でブランチに言い寄られるミッチでもいいなーと思ってそれってやっぱり伊達くんじゃん!と気付く。
私の中での兼崎くんはそっち系統って認識なのか。

あと,TUFF STUFFの該当公演のブログ記事が面白かったので(特に唐橋ターン)上げときます。


さて,呼び出しがかかったのでちっと恵比寿に飲みに行ってきます。
(その後。呼び出したねーさんに「まったそんなジメッとしたの観て!」て言われたのもナイショw)
シティーボーイズのFilm noirのチケット,プレオーダーでどうにかアタリを引き当てて,一安心。
確率的には1/4。
GAGAたんの事務局先行と同じくらい。ま,想定内かつ妥当な倍率か。

おじさんたち,今年はコントライブじゃなくてトークライブなのかなー。
もしかして年齢的にキツイのか?

明日,仕事帰りに忘れずに払い込みしておこう。



いったんスルー決定してたんだけど最近やっぱりぐらぐらしてきた。
「相対的浮世絵」やっぱ観たい。

ひさしぶりにを見たい。

しかも滋,組み合わせが平岡祐太となんだよねー。
いやん気になるじゃんか。
まだ残ってるみたいだから,するっと当日券で行こうかな。

グレゴール・ザムザさん(白塗り)

オリコンに「変身」の記事あがってた。

肌焼いてんのか?と思うくらい肌色が濃い穂のか,白塗りしてるとどうにか見れる感じ。

昔,「自分が白くて体毛薄いから,黒い人とか体毛濃い人には恐怖を感じる。親和性低すぎてほんとムリ」とのたまった真っ白な魔王様がいましたが,首がもげるほど同意。
(ちなみにここでの黒い人,は平均よりやや地黒,という程度。)
(幼少時,「肌色」というクレヨンがちょっと薄い橙にしか見えなくて途方に暮れたワタシにとっては他人事じゃない。)
(「この『肌色』,全然肌色じゃない。」は我が家では語り継がれる名言)

穂のか,「キモイ」とか言ってないで自分の顔鏡で見て自重するように。
てゆーか穂のかと隣に立つ未來くんの顔の大きさが(苦笑)

フライヤーのビジュアルもかなり好きなんだけど,衣装から髪型から丸眼鏡から白塗りから女より赤い唇から何から何までど真ん中。
好き過ぎる。
嬉しすぎて軽くガッツポーズした位好き。

初演のザムザやったのが宮本亜門だったって知って,色々納得。
ムシ演技の身体表現があるからただの役者じゃ厳しいのね。
舞台装置どんなのを組んでくるのかも含めて,すっごく楽しみ。
待ち遠しいよ。



フィリップ・ジャンティが新作引っさげて来日決定とな?

フランス国内でのツアーを昨年中にひとまず終えて,2010〜2011年が海外出張公演らしい。
今年から来年にかけて,何か色々立て込み過ぎているように思うのは気のせいか?
ちょっとした死亡フラグって感じ。

公式サイト見たら,96年辺りに初演した「動かぬ旅人」をちょこっと再演したりしてるみたい。
新作ももちろん楽しみなのだけど。

ワタシは,どうしても,もう一度「密航者」が見たい。
ひゃっほう出したぜー!!!

資格更新の手続き書類を出してきましたよー。
なぜか賞味期限のある資格。5年ごとに更新って運転免許ですか。
ひたすら七面倒臭いのは百歩譲るが,やたらめったらぼったくってくるタカリ体質が気に食わない。
更新料2万円て。
更新済んだら済んだでまた会費とか言って5万くらい平気で要求されそうだし。
足元見たボロい商売してるなって気になるのはワタシだけじゃない筈。
ってかワタシらも大概いいカモすぎる。
とにもかくにもこの資格ないと,今やってる仕事の一切を失うってのはどうしようもない事実なので,ま,イイデスヨ。大人しく言うこと聞きます。

書留で出せって指定してあったから郵便局まで出しに行って,生姜とシナモンスティックと国産レモンを買って帰宅。はちみつがあるからマリナードでも仕込もうと思う。

一息つこうと思ってシナモンスティック突っ込んだマグカップにコーヒー落としつつ,TVつけたら丁度SYTYCDの最終回のリピートやってた@FOX

漸く日本で放送した今回のシーズン4は,トップ20の時点でワタシ好みのカワイコちゃん(←天然養殖問わず金髪ショートめ色白でストリート系以外のダンスがメジャーの男の子)が全滅していたので早々に見るの止めていたんだけど。
この番組,最終回の気合いの入りようがとにかく半端ない。
本気でガラ,なんだろうなー。

うさたん・・・! でもってスペシャルゲストのシルクドソレイユのみなさんのパフォーマンスが狡すぎた。

う,うさたん!!

またタイトルがHomage to the Rabbitsって。
“無能な魔術師の手にかかり亡くなったウサギに捧ぐ”の副題見た時点で撃ち抜かれた。
その上,後に続くダンスと音楽と衣装と小道具全てが反則。なんかもーすごすぎて酷い。酷いよ!(褒め言葉)

ソロパート踊るタキシード風の衣装にシルクハットのうさたんとか,全身黒ずくめのすらっとした黒うささんとかカッコよすぎ。
公式確認したら,まだルクソールホテルでやってるみたいだから何かのタイミングでてろっと観に行けないかとかうっかり思ったり。ヤバイこの世界観ツボだ…。

またアメリカにちゃんと観光に行きたい熱が上がるー。
篠井英介のサロメ 篠井英介さんのサロメ

翻案劇,ということで純和風。
様式美此処に極まれりとでもいうべき世界観。

スズカツさんの本気を見たし篠井さんの本気も見た。
ただひたすらに美しく禍々しい2時間弱。

行者の森山さんの身体表現の素晴らしさは言うまでもなく。
(冒頭の登場シーンの,印を結ぶ手の美しさといったら!)
森山さんの舞踊と,和楽器の演奏とのぴったり息が合った間はとても気持ちが良くて,魂ごと引き込まれるような感覚を覚える。

グローブ座は円形で縦に高く取った劇場(ちっちゃい武道館型)なので,音の余韻が天井の方で渦を巻くようにぐるぐる回っていて,何とも言えない不思議な空間になってた。
生演奏の音の響きって凄く独特。
面白い。

舞の褒美に行者の首を所望したサロメに,慌てふためいて継父王が言い募る
「何が欲しいんだ?何でもやろう。わしが持っているものなら全て」のシーン。
サロメと継父王に夥しく降る真っ赤な花弁と,椿の花。
掴もうとしてもその両手から空しく零れ落ちる言葉のように,ひらひらと。
やがて切り落とされ,盆に載せられる行者の首を暗示するかのようにぽとり,ぽとりと。
鬼気迫る美しさ。息を呑む。
何だろう,これ。こんなのずるい。

行者の首を載せる盆が銀盆じゃなくて鮮やかな朱塗りの盆だったのは「とことん和風か!」とちょっとだけ残念だったけど,それでも,本当に素晴らしい舞台だった。
これだから篠井さんの舞台を追い続けるのはやめられない。
ソウガ[ソウガ-亡国の爪牙篇-]。
公式ブログあった。

身も心もぐなぐなに解されて美味しいお昼ごはんも食べて。
そんな幸せ充填MAXの状態で,スペースゼロの入り口の前に仁王立ちして待ってみた>当日券

昨日の[蛮幽鬼]に続いて,連日和物ファンタジー芝居鑑賞ですよー。

お席は7列目。
スペースゼロはどの席でも見易い良いハコだけど,丁度目の前が通路になる位置で,前の席のお客さんの頭も気にならず足元も広々スペースがあるベストポジション。
肌寒いなか仁王立ちで待った甲斐があるってもんですな。

で,今日のお芝居について知っているいくつかのこと。
  1.きだつよしさんが演出で出演もする。
  2.某DVDで見たことがある小野健斗くんが出る。 以上。

良くも悪くも何の期待もせずに見るお芝居。さて,その出来はいかに?

この手の作品できださんと出くわすのは[SAMURAI7]に続いて2度目。きださん重宝されてる。
出演者がみんな揃って若いもんだから,きださんが「お師匠様」ポジションで出演する場面の,主役をはじめとした他キャストの何ともいえない心強く感じてるんだろう雰囲気とか背筋の伸びる空気はちょっとほほえましかった。

脚本はもうちょっと練る必要があったかな。
登場人物間の関係性もキャラ設定もどこかで見たことある感じ。
厳しい言い方すれば「かりもののよせあわせ」。
ストーリーにも人物像にも奥行きとか書き込みが足りず浅薄な印象にとどまっちゃう。
若い役者で演る芝居だから尚更。役者の地力で見せることなんてまだまだ全然無理。
さらっとあっさり。
だから誰にもどこにも感情移入するのが難しい。
小野健斗くんの役のコが,主人公に何かあった場合のみ普段のへたれキャラから豹変して爆発的に強くなるって設定も,なぜそうなったのかの辺りをキッチリ客に印象付けないから,大半を占める「女子」客へのサービスの萌え燃料投下と勘繰られても致し方なし,かな。

あーあと,登場人物が全員カタカナ表記の和モノ名前(ツムギとかオウカとか)なのに,なんで攻め入られる国を治めてる一族(一家?)だけは「椎名家」なの?なんでここだけ漢字使用?攻め入る側はラオウ的強王ゲンシュウが率いてるからそのまま「ゲンシュウ軍」なのに。ゲンシュウ側には名字ないんかい。
設定は揃えてくらさい。
万が一,仮に,まかり間違って,込み入った設定あってのコトでも,それを舞台上で出さなければ,ないのと一緒。
でしょ?

衣装も激しく頑張れ。
時 代 モ ノ だ か ら っ て 安 易 に 地 下 足 袋 履 か す な 。
そのままわらじも何も履かずに足袋のままがしがし戦場シーンで斬り合いしてたから裏に滑り止めのラバー貼った足袋ってワケじゃないよね。地下足袋だよね。
…ていうか地下足袋て。
それは和装で用いる履物ではなく工事のおっちゃんらの作業着です。
勘弁してください。
どんなに威厳タップリに「我は覇王じゃ」的な台詞吐いても,足元が地下足袋じゃ権威も何もあったモンじゃないですよ。

大道具,下にちっちゃい車輪付いてて移動できる壁(スタッフが後ろに入って操縦)で丁度ふすま一張りかそれくらいのサイズのリバーシブルになってて壁/ふすまとか,障子/外壁とかになってるヤツがえらく活用されてた。
ウチの高校の演劇部にもあったよ似たようなのが!(笑)
いやー。お金払って観る芝居でアレに出くわしたの初めてかもしんない。
しかも,複数あるうちの1つが車輪調子悪いらしく,するするーと滑らせて配置換えしてる最中にびよんっと跳ねるんだなこれが。
大道具さんもしっかりー!!

小野健斗くんは相変わらず細く長く薄かった。ひょろろーん。
顔がとっても整っているので,俺の主人公(名前忘れた)に何してくれてんだー!!てなった時のキッと怒りに燃えた表情とキツイ眼差しはすばらしく良かった。
もうずっとキレてればいいよ,と思った。
眼福眼福。

若者がみんながんばってるのは良く伝わってきたし,こういうのをきっかけにお芝居にはまってイくとこまでイッちゃう役者が出てきたりしたらそれはとても嬉しいことなので,これからもがんばってほしいです。はい。
と,優等生的終わり方で。
ネジと紙幣[ネジと紙幣]。

森山未來くんの初ストレートプレイ主演作。
待ってました。
「溶解(仮)」で出てた仮チラの時からずっと待ってました!

…ま,例によって今度はどーしても出たい研修(しかも2つも)とかぶってですね。研修をどっちか選ぶだけでも断腸の思いなワタシにこれ以上どうしろとと。
軽く泣き入りつつ最早半ギレで千秋楽のチケット,里子に出しました。
プロモーター先行で取った良い席だったのにな…。
で,代わりの今日の公演,カンパニー席解放のお知らせを遠くオレゴンの地で受けまして。戦々恐々としながら携帯で予約したのも良い思い出。

based on 女殺油地獄,なので。
“女殺”で“油地獄”,なそのシーンを,どう見せてくれるんだろうってのがやっぱり一番興味津々。
けど,そこに至る経緯をドライ且つ案外丁寧に描いていたのが予想外だった。
人間くさくて,生っぽい感じもするんだけど,冷淡だよね>倉持演出。
熱血あんちゃんを好演していた細見さん含め,なんとなくワケありな,噛み合なくてバランスの悪い歪んだ主人公一家のシーンを観ている時の居心地の悪さったら!(嬉)
いやーな,ヘンな気分にさせてくれる芝居も演出家も役者も大好き。

東急ハンズの袋の罠とか,長谷川くんとキャバ嬢の子のキャラだとか,クスリとさせてくれるところもちょっとずつの息継ぎのように混ぜつつ,最後,気付けばもうどこにも後戻りできないところまで追い詰められていて。

ラストシーンの,あの,切羽詰まったエロさは異常。
金欲しさの殺人の場面なのに,ドキドキするくらいに艶かしい。
機械油にまみれて滑って転げて這いずって,どうにか抵抗しながらも尚刺されての,ともさかりえの油塗れな姿は本当にちょっとすごいことになってた。
最後,執拗に何度も何度も繰り返し手を洗う未來くんの姿の,何とも言えず取り返しのつかない感じがとっても良かった。

木刀片手に大概な斜度の土手を駆け上がり最上部でジャンプしながら長谷川くん@チンピラ役を殴りつける(もちろん木刀で)なんつー荒技を繰り出すその身体能力に相変わらず舌をぐるぐるさせられながら。
あまりに自然でしかもすごくイイので。
ストレートプレイ初主演だなんてことはすっかり頭の中から抜けてしまってた。
怖い子だと思う。
(子,て。)
未來くん。
観る側を,落ち着かなくさせる役者だと思う。
ざわざわと,心に波を立てるような。
そんなことをその眼差し一つ,すっと立つその姿一つで難なくやってのけてしまう。

だから,その次,を追いかけたくなるんだろう。きっと。
ユートピアの岸へユートピアの岸へ観てきた!

個人的にテーマが微妙で,とりたてて興味も知識もない帝政末期ロシアの話をお安くはない料金払って10時間,監禁されるのってどうなんだろうと迷ってたけど。

6月に蜷川さんが脳梗塞で入院してたってのを知って,焦りと共にチケットを取った。
気付けば蜷川さんももうすぐ75才。
観られるうちに,ちゃんと観ておくべき?と。

実は,当初9/13のを取ってたんだけど,購入した2日後位に誰かさんからライブの追加公演の情報が入りやがりまして。
全額諦める覚悟で今日の分取り直しました。ええ。

開場時間を少し過ぎた頃に客席に入ったら,通常の客席と,(普段は)舞台(なハズのとこ)の上に作られた客席に挟まれる形でセットされた変形ステージの上に会議用机が横長の□の形で置いてあって。
トレ着来た出演者陣がリラックスした雰囲気でイスに腰掛けて談笑してた。
長谷川さん,隣の石丸さん?に手のツボとか腰のスジとかぐぐっと押されて「ぅわ,痛っ」みたいなことになってた。

開演時間になり,そのステージの上がみるみる物語の舞台へと組み上げられていく様はさすが,と。
蜷川さんの演出ってどの作品も始まり方がすごく印象的。

物語全体を通して,阿部さん演じるゲルツェンと,勝村さんのバクーニンの対照的な2人を軸に人も時代もうねるように動いて,観客はそれを目の当たりにしながら舞台に引き込まれ,気付けば結構どっぷりはまっていたりして。
心配してたよりも全然中だるみもせず集中力も途切れず最後まで見終えることができたのは,ひとえに男役者陣の底力,なんだろうなぁ。

阿部さんと,今回ワタシとしては初見だった勝村さん。
勝村さん…!
ごめんなさい見くびってました。すごい味のある,良い雰囲気を出す役者だったんですね。
第二部のラスト,船の甲板で対峙するゲルツェンとバクーニン(ゲルツェンの見た幻)のシーンが,2人の存在感が対照的で,静かなシーンなのだけど,けど,強烈だった。

第一部の貧乏だけど才能豊かなべリンスキーの池内くんと,恋に恋するロマンチストな哲学者なスタンケービッチな長谷川さんの,それぞれの恋物語が初々しくて微笑ましくて切なくて,ラブかったです
池内くん,ボロいの着てても男前なんだもん。参るよなー(苦笑)。
長谷川さんは,相変わらず細くて手足長くて優男な雰囲気が絶妙。
衣装(スーツとか外套とか仕立ての良いシャツとか)の似合いっぷりは阿部さんの独壇場だったけれど。

女優陣は栗山千晶の美人ぷりに戦慄。整いすぎ&洋装似合いすぎ。
艶やかなキャラクターも,衣装もばっちり決まってた佐藤江梨子も◎。
阿部さんの妻役(けど罪悪感なく浮気するよ)の水野美紀は役自体がありえないくらいウザくて半笑いになった。

最後,役者も観客もやりきった!みたいな不思議な充実感と一体感と疲労感感じながらの拍手とカーテンコールは,今まで経験したことのない感覚でちょっと面白かった。
個人的にはカーテンコール時,隣に立ってる松尾敏伸さん(水野美紀の浮気相手役)よりも顔も小さくて背も高くて膝の位置も全然上だった長谷川さんに笑った(笑いながら目を剥いた)。
ジュノンスーパーボーイコンテスト準グランプリ相手にそれですか。
あと,パンフに「蜷川さんにいつも長谷川は考えすぎるとか言われて」的なことが書いてあり苦笑。
ここにも持ってくる演技プランの8割方使えない人いたよ!(笑)

さ,次の監禁は来春のヘンリー六世かなっ。
 Piperさん。
の,ゆるゆるライブもどき。

大王のデュエットゲストの篠原ともえかわいかった。
石野真子は親衛隊の人たちが来ててびっくりした。
そろいの特攻服の刺繍,親衛隊のグループ名が刺してあったんだけど,「○○ LOVERY CIRCLE」ってなってて,英語的に間違ってるよ!!て思った。色々がんばろう。

Doc川下は70年代のロック(プログレとハードロック)を語ってた。
「タマホーーーーーーム!!(DEEP PURPLE「BURN」)」て歌ってました(笑)。
あと,ブラック無糖のCM曲(同じくDEEP PURPLE「BLACK NIGHT」)も弾いてた。
「プログレを知らない奴は人生の半分損してる。ちなみに残りの半分はハードロックだ」みたいなこと言ってました。
プログレの割合大きいな…(苦笑)。

腹筋さんは相変わらず腹筋さんだったし,SALさんは酔いどれでDJブースで好き勝手曲をかけてました。
あ,腹筋さんのゲストでラクリマ・クリスティのTAKAが出てきて吹きました。
(懐かし!)

山内くんは太りすぎてて本気でプロレスラーみたいになってた。
「こないだレスラーに間違われた」言ってたけど,間違った人悪くないよ…。
フツーにレスラーだよ。
秋までにお願いだから痩せててください。

とか,そんな感じ。
東口に移動してイタリアンバールでご飯食べて帰りました。
さ,明日は荷造りだ。
要は蓄積すること 忘れないよ も 覚えてろよ も
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