昨日連絡があって、フォアグラな兄さんと仕事後中華を食べに行く事に。
…んー?
先週の時点で再来週~て言ったハズなので明日ではない気もするんだが、
兄さんのビックリするほどのうきうき確認メールの浮かれ具合に免じてつっこむのヤメといた。
18時に兄さんの職場の最寄の駅で待ち合わせ。
美味い中華をもぎゅもぎゅいただく。ウマー。
割と一皿が少な目だったので、2人で13品?(笑)
あと、デザートにライチ15個。
「この人ライチ大好きだから15個くらい持って来て?」言われましたよ。
ええと、特に渡り蟹のあんかけ煮とエビチリと五目粥とライチがうまかったです。
ゴチソウサマデシタ。
で、ワタシがトイレ行ってる間に電話かけてたみたいで。
「あなたさー、保護室って見た事ある? 夜の回診終わったみたいだから見学に行く?」
行く!行く行く行く!!!
見たことないの。つうか、正直ベッド持ってる病院自体行ったことない。
ぶんぶん頷くワタシと兄さんで夜の入院病棟見学ツアーに。
職員駐車場に2台分使ってべろーんとだらしなくベンツ停めて。
「師長、随分ハタ迷惑に車停めますね」
「大丈夫、俺の車だってみんなわかってるから」
「何がどう大丈夫なのかイマイチわかりませんが師長」
「ツッこむね、Cp(苦笑)」
なんて。
夜の病院は、ひっそりと闇に沈んでいて、そこにいるだけでひんやりと呼吸の温度が下がる。
4階建ての、病棟。3つある内の兄さんのシマの棟に。
「1階がアルコール外来、2階が男子開放、3階が男子部分開放と閉鎖、4階が男子閉鎖で隔離」
…知ってたけど本当にガチな職場にいるんですね兄さん。
エレベーターで3階ナースステーションに。
エレベーターもドアの間口に比べて奥行きの方がある長方形。
ワタシでもさすがにわかる。ストレッチャー入れるから、だ。
詰めてるナースに挨拶して、3階、閉鎖フロア探検ツアー。
NSから開錠してフロア入って、また施錠してガチャガチャッとロックの確認。
その音が響く空気の揺れ自体が既におかしい。
薄暗い廊下を、ここは6人部屋、ここが2人、ここは個室。と案内されながら歩く先に、
ゆらゆらとおぼつかない足取りで歩く人たちの姿が。
入院しているからなのかもしれないし、年齢のせいなのかもしれない。薬のせいもあるのかも。
もちろんワタシの気のせいや思い込みってのも多分にあるんだろうとは思う。
でも、何ていうか、ああ、うすいな、て思った。存在感が薄い、の『薄い』。
薄い、淡い、軽い、おぼろげ、密でない、心もとない、頼りない、そんな形容。
いのちが薄いのかなって思った瞬間に思い当たった。
あー。
この人たちは、こころがうすいだなー、て。
「ほれ。入ってみ?保護室」
廊下から、一つドアをくぐってサブの廊下に。
2つ部屋が並んでいて。
ドアをあけられ、どうぞ、と促されたものの。
すごく入りたくない雰囲気。
6畳無いくらいの部屋に、ベッド。
壁際に腰の高さまでのついたての向こうに、洋式の便器とスイッチ。
それだけ。
驚くほど高い天井が箱の中の空虚感を倍増させる。
一見大きく取ってあるように見える窓は、その向こうにもドア側と同じようにサブの廊下があって、
煌々と白熱灯が点っている。
「窓、強化プラスチック入ってるんだけど、あちこちしろーく汚れてるだろ?」
…う。うわー。聞きたくない。聞きたくない。
「それみんな、患者の『出せ!』だよ」
そうかなーて予測は出来てたけど実際に聞くとどうしようもない気分になる。
ギッと爪立てて、力入れてみても細ーく薄ーく跡が付くぐらいで。
これ、普通相当力入れてもこんなにガリガリ跡できないよ?
改装しててウッカリ業者が脚立のカド思きしぶつけました、みたいな跡ばっかだよ?
絶句。軽く呆然。
そして呆然としてるスキにドアの鍵をガチャンッと閉められる。ヒィ。
内側にノブの無いドア。
ドアの横に開いてる食事のトレイ受け渡しする開き口から覗かれて一言。
「嫌だろ、そこ。入ってられねーよなぁ。歩いてきて、隣の部屋のさ、入ってる人見るのも怖いだろ」
開き口の、壁から続く白い塗装もところどころ変な形で剥げていて。
このカリカリも、『出せ』なんだろう。
是非後学の為にベッドに寝てみろと勧められ、恐る恐るベッドに横になってみると。
恐怖感というか嫌悪感というか空間の異質感とか威圧感とか一気に迫ってきて。
意味も無く気分が落ち込む。
「ここ入るとねぇ、何もできないの。何かを敢えてしないって選択肢すら無いの。ほら」
と、突然トイレが流れる音が。
「スイッチ、そこにあるけど外から完全にコントロール出来ちゃうよ。
つか、部屋の中にトイレのスイッチ設置するようになったの、15年前から。
それまでは、…わかる?」
あの、すいません、限界なんでもうここから出してくれませんか。
鍵開けてもらって、部屋から出てもなんか変な感じが。現実に戻って行くの大変。
「勉強なった?」
とかにこやかに言われても、その笑顔が仕事用の笑顔なので全然気は休まらず(苦笑)。
ぐるりと一周フロア歩いて、NSの別のドアから鍵の無い世界に帰還。
ふいー。
駅まで送ってもらって、社会科見学終了。
「また次はもっと違う時間に案内してやるからなー。もっと早い時間とか遅い時間とか」
ありがたいやらそうでないやら微妙な心持になりつつバイバイ。
とりあえず次はピザが美味しいお店があるからそこに連れてってもらえるらしいですが。
とっても勉強になったのには間違いないので、兄さんには感謝しつつ。
知らない世界を一つ知ってしまったわー、と軽くぼんやりしながら帰宅。
や、世の中、知らないことってたくさんあるね。
…んー?
先週の時点で再来週~て言ったハズなので明日ではない気もするんだが、
兄さんのビックリするほどのうきうき確認メールの浮かれ具合に免じてつっこむのヤメといた。
18時に兄さんの職場の最寄の駅で待ち合わせ。
美味い中華をもぎゅもぎゅいただく。ウマー。
割と一皿が少な目だったので、2人で13品?(笑)
あと、デザートにライチ15個。
「この人ライチ大好きだから15個くらい持って来て?」言われましたよ。
ええと、特に渡り蟹のあんかけ煮とエビチリと五目粥とライチがうまかったです。
ゴチソウサマデシタ。
で、ワタシがトイレ行ってる間に電話かけてたみたいで。
「あなたさー、保護室って見た事ある? 夜の回診終わったみたいだから見学に行く?」
行く!行く行く行く!!!
見たことないの。つうか、正直ベッド持ってる病院自体行ったことない。
ぶんぶん頷くワタシと兄さんで夜の入院病棟見学ツアーに。
職員駐車場に2台分使ってべろーんとだらしなくベンツ停めて。
「師長、随分ハタ迷惑に車停めますね」
「大丈夫、俺の車だってみんなわかってるから」
「何がどう大丈夫なのかイマイチわかりませんが師長」
「ツッこむね、Cp(苦笑)」
なんて。
夜の病院は、ひっそりと闇に沈んでいて、そこにいるだけでひんやりと呼吸の温度が下がる。
4階建ての、病棟。3つある内の兄さんのシマの棟に。
「1階がアルコール外来、2階が男子開放、3階が男子部分開放と閉鎖、4階が男子閉鎖で隔離」
…知ってたけど本当にガチな職場にいるんですね兄さん。
エレベーターで3階ナースステーションに。
エレベーターもドアの間口に比べて奥行きの方がある長方形。
ワタシでもさすがにわかる。ストレッチャー入れるから、だ。
詰めてるナースに挨拶して、3階、閉鎖フロア探検ツアー。
NSから開錠してフロア入って、また施錠してガチャガチャッとロックの確認。
その音が響く空気の揺れ自体が既におかしい。
薄暗い廊下を、ここは6人部屋、ここが2人、ここは個室。と案内されながら歩く先に、
ゆらゆらとおぼつかない足取りで歩く人たちの姿が。
入院しているからなのかもしれないし、年齢のせいなのかもしれない。薬のせいもあるのかも。
もちろんワタシの気のせいや思い込みってのも多分にあるんだろうとは思う。
でも、何ていうか、ああ、うすいな、て思った。存在感が薄い、の『薄い』。
薄い、淡い、軽い、おぼろげ、密でない、心もとない、頼りない、そんな形容。
いのちが薄いのかなって思った瞬間に思い当たった。
あー。
この人たちは、こころがうすいだなー、て。
「ほれ。入ってみ?保護室」
廊下から、一つドアをくぐってサブの廊下に。
2つ部屋が並んでいて。
ドアをあけられ、どうぞ、と促されたものの。
すごく入りたくない雰囲気。
6畳無いくらいの部屋に、ベッド。
壁際に腰の高さまでのついたての向こうに、洋式の便器とスイッチ。
それだけ。
驚くほど高い天井が箱の中の空虚感を倍増させる。
一見大きく取ってあるように見える窓は、その向こうにもドア側と同じようにサブの廊下があって、
煌々と白熱灯が点っている。
「窓、強化プラスチック入ってるんだけど、あちこちしろーく汚れてるだろ?」
…う。うわー。聞きたくない。聞きたくない。
「それみんな、患者の『出せ!』だよ」
そうかなーて予測は出来てたけど実際に聞くとどうしようもない気分になる。
ギッと爪立てて、力入れてみても細ーく薄ーく跡が付くぐらいで。
これ、普通相当力入れてもこんなにガリガリ跡できないよ?
改装しててウッカリ業者が脚立のカド思きしぶつけました、みたいな跡ばっかだよ?
絶句。軽く呆然。
そして呆然としてるスキにドアの鍵をガチャンッと閉められる。ヒィ。
内側にノブの無いドア。
ドアの横に開いてる食事のトレイ受け渡しする開き口から覗かれて一言。
「嫌だろ、そこ。入ってられねーよなぁ。歩いてきて、隣の部屋のさ、入ってる人見るのも怖いだろ」
開き口の、壁から続く白い塗装もところどころ変な形で剥げていて。
このカリカリも、『出せ』なんだろう。
是非後学の為にベッドに寝てみろと勧められ、恐る恐るベッドに横になってみると。
恐怖感というか嫌悪感というか空間の異質感とか威圧感とか一気に迫ってきて。
意味も無く気分が落ち込む。
「ここ入るとねぇ、何もできないの。何かを敢えてしないって選択肢すら無いの。ほら」
と、突然トイレが流れる音が。
「スイッチ、そこにあるけど外から完全にコントロール出来ちゃうよ。
つか、部屋の中にトイレのスイッチ設置するようになったの、15年前から。
それまでは、…わかる?」
あの、すいません、限界なんでもうここから出してくれませんか。
鍵開けてもらって、部屋から出てもなんか変な感じが。現実に戻って行くの大変。
「勉強なった?」
とかにこやかに言われても、その笑顔が仕事用の笑顔なので全然気は休まらず(苦笑)。
ぐるりと一周フロア歩いて、NSの別のドアから鍵の無い世界に帰還。
ふいー。
駅まで送ってもらって、社会科見学終了。
「また次はもっと違う時間に案内してやるからなー。もっと早い時間とか遅い時間とか」
ありがたいやらそうでないやら微妙な心持になりつつバイバイ。
とりあえず次はピザが美味しいお店があるからそこに連れてってもらえるらしいですが。
とっても勉強になったのには間違いないので、兄さんには感謝しつつ。
知らない世界を一つ知ってしまったわー、と軽くぼんやりしながら帰宅。
や、世の中、知らないことってたくさんあるね。
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