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[女中たち]見てきたー。

ロビーにお花がいっぱい。
篠井さん宛てには三輪様から美しいお花が来ていて、さすが。

この[女中たち]はあのジャン・ジュネの戯曲で、
フツーは美人な若いお姉様方が演るものなんだけど。
40代+50代の、しかも男性3人で演るてのが、もうその時点でクセモノな匂いぷんぷんで。
物凄い楽しみに待ちわびていたんだけども。

いやー。
最高。
女形バンザイ。
篠井さん美しすぎ。
ありえない。

冒頭、篠井さん@クレールと大谷さん@ソランジュが
「奥様と女中」ごっごをしているところから幕をあけるんだけど。
下着姿なのね、2人。
大谷さんはどうにもこうにも男役者なので、まあ置いといて(苦笑)、
篠井さんの下着姿のセクシーさったらもう。黒いレースの下着が最高に似合ってました。
色、白ッ。脚、細ッ。首も腰も細ッ。背中、エロッ。
ま…負けた(笑)。

篠井さん(クレール)は奥様のドレスを、大谷さん(ソランジュ)はメイド服を身に着けながら
クレールが奥様を、ソランジュがクレールを演じるごっこ遊びが進むんだけど。
そもそもジュネの作品の持つ元々の倒錯した感じに
おじさん3人という要素が加わって更に倒錯と狂気と喜哀が色濃くなって。
なんか、トランスだよなぁ、と。
trance、じゃなくてtransの方の、トランス(この差異は非常に大きい)。
トランスジェンダーだしトランスベスタイトだしトランスエイジでもある。
混ざっているけど融け合ってない。渦を巻いているけど混沌ではない。

舞台セットもお屋敷の中の1室、奥様の寝室なんだけど、
壁や柱をワイヤーで吊る構造の舞台装置にしておいて。
旦那様を冤罪で陥れたその嘘が暴かれてしまう、それが決定的となったその瞬間。
クレールとソランジュは壁を叩き、柱にすがりつきながら、
どうしよう、どうしようと慌て、混乱し、嘆き、互いを非難しあい、お互いを気遣い合い慈しみ合う。

揺れる壁、揺れる柱、揺れる奥様の寝室は即ち、揺れ、崩壊していく彼女達の世界。

こういう演劇的手法が、本当に大好きで。
G2さん流石。と思わずにはいられない。

おなかいっぱい。
甘美な2時間でした。

(ちなみにパンフの中の古田新太さん交えての対談最高。)
(深沢さんの「何周もしているのに、まだわかんないのかよ!」とか
篠井さんの「オマエら、好き勝手に生きてきただろう?」とか。的を射すぎてる。)

ふと思い出すこと。

演劇的な演出の方法として、装置を揺らすこと等で登場人物の心の内の揺れや混乱などを
表現するというテは、ある意味王道というか、正統、なのだけど。

以前読んだ、名のある日本人精神分析家の随想に。
「精神分裂病者に特徴的に見られる妄想に『世界が破滅する・崩壊する』というものがあるが、
それは、その者にとっての外的世界である世界が崩壊するのではなく、正に、
その者の内的世界、精神が崩壊していく、そのことを彼は言っているのである」
と。

いやね、ホント。その通りだと思うわ。

色々深いわ。
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