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観てきたよ。

123分が,驚くほどあっという間に過ぎ去る不思議。
ちょっとばかり,時間の感覚も歪まされたのかしらん。

非常に。
非常に興味深い。
たぶん,何回も何回もしつこく繰り返して観ると,自分なりの解釈深まっていくんだろな。
残念ながら何度も観る根性はワタシにはないのでアレなんですが…。

監督の狙うところは,ムツカシ過ぎて作品を見ているだけでは,
高尚にできていないワタシの脳ミソではなかなかわからないんだけど。
主人公(?。敢えて言うなら。)の見る悪夢の感じは,何だかすごく「ああ,そうか」と。
幻覚妄想状態で暴れちゃう感じって,こんなんなんだろな,て。

オブジェクト・アニメーションの手法も用いてて,きっと物凄く物凄く意図するところがあって
オブジェクト・アニメーションなんだろうけど,それを読み解けない自分の愚かさが憎い。
舌と,目玉と,脳と。
牛さん?のモツなのかな。ヒトのモツに近い見てくれだったから豚さんのかな。
むちゃぷちゃいう音響かせながら動き回るんだよね。
気持ち悪いんだけどどこかユーモラスで。

Insane, or in sane? なんて,ね。

何が狂気でどこからが正気かだなんて,そんな分かれ目は究極的には存在しない。
そもそも異常に大きくなってしまった大脳新皮質(特に前頭前野辺りなー)のせいで
ヒトという生き物はえらくエラーが多い存在になってしまった。
生存のための本能と,そこから少し育った程度の慎ましやかな感情のみもっていれば,
それはそれはシンプルに,エラーも少なく生きる存在でいられたんだろう。
でも,そしたらそれはヒトって生物じゃないわけで,結局のところヒトがヒトである以上
ちまいエラーぽろぽろ出るのはご愛嬌,アイタタタってでかいエラーが出ないで
一生を逃げ切れたらラッキー☆って位の認識と覚悟をもって仕方なく生きていかなきゃ
ならんのでしょうね。
ああ,面倒臭い。面倒臭い。

ディレクターズ・ノートのヤンさんのコメントがとってもとっても素晴らしい。
見事な文章だと思います。
ホントあったまいいなーこの人。

「(前略) 
 一方はサド侯爵に象徴される完全な自由を主張し、
 もう一方は抑圧された全体主義を唱えている。
 社会の文明化にはこういった自由と圧制との戦いが常に存在してきました。
 しかし侯爵の唱える自由は、完全な自由主義という「理想」の上にのみ成立するものです。
 すなわち、必要性が認められたうえで与えられる自由は無意味であり、
 条件付きの自由など手に入れる価値すらない、という考え方です。

 しかしすべての文明は、たとえ民主主義を主張している国家であっても、
 実際には抑圧や操作(広告、金、メディア、警察、軍隊、派閥組織、学校、
 教会、娯楽や文化など)に頼ることで大衆をまとめあげています。
 この矛盾は永久に解決することができない問題です。
 すべての革命は自由の名のもとに始まり、新たな抑圧と操作で終わる。
 真の自由を獲得したければ、個人的に反逆する以外方法はありません。
 社会の抑圧に対して、生物学的決定論に対して、超自我に対して、
 人間を霊的に操作する父なる神に対して。
 さらに突き詰めれば、私たちの命に限りを与えた母なる自然に対しても
 抗わなければ、得ることはできないのです。                  」
                   ディレクターズ・ノートより引用。
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